70歳老人の食品学雑記帳

食品学を正式に学んだことの無い70歳の老人が、独断と偏見による食品学を書き綴っています。

向流微分抽出と充填層抽出器、例えばドリッパーとペーパーフィルター

焙煎コーヒー豆からのコーヒー成分抽出分離操作は、相平衡の違いを利用する分離方法(拡散的分離)です。分離の過程では、当然、相平衡へ進む拡散速度の影響を受けているはずです。

年老いた珈琲豆焙煎屋は、ペーパーフィルターを使うハンドドリップ(ペーパードリップ)というコーヒー醸造方法(コーヒーの淹れ方)を用いてコーヒーを淹れています。

このコーヒー醸造方法は、ペーパーフィルターとそれをセットするドリッパーという抽出器具を使用してコーヒー成分を抽出ろ過します。 

 

ドリッパーという抽出器具ですが、充填層型抽出器具だと年老いた珈琲豆焙煎屋は考えています。

そこで、充填層型抽出器具を使ってコーヒーを淹れるペーパードリップの抽出過程について、年老いた珈琲豆焙煎屋の独断と偏見に基づく解釈を書きます。

 

ドリッパーにセットしたペーパーフィルターに充填されている焙煎コーヒー豆粉砕物粒子(抽料)とそこに注がれるお湯(抽剤)とが、それぞれピストン流で向流で移動していて、コーヒー成分(抽質)は焙煎コーヒー豆粉砕物粒子(抽料)内を拡散しながら移動して、焙煎コーヒー豆粉砕物粒子(抽料)からお湯(抽剤)へとコーヒー成分(抽質)が抽出されるという過程を経ていると解釈しています。

 

そして、焙煎コーヒー豆粉砕物粒子表面と、その外部のコーヒー抽出液との間の液境膜における物質移動速度の影響を受けることが無いと仮定すると、その抽出過程は、(1)粒内拡散の式、(2)物質収支の式、(3)供給抽料内の物質濃度分布、(4)供給抽料中の物質濃度、(5)粒内の境界条件、(6)粒子表面における平衡関係という式によって記述できるようだと解釈しています。

 

上記の式は、次のようなパラメーターによって成り立っているようです。

(1)抽料側の抽出濃度、(2)抽剤側の抽出濃度、(3)抽料内抽質の平均濃度、(4)粒子内の中心、あるいは、中心軸からの距離、(5)充填層の高さ、(6)お湯の注ぎ口と充填層上部との距離、(7)抽剤と抽料の見掛けの流速で抽料の移動方向がプラス、(8)有効拡散係数、(9)分配係数、(10)空隙率、(11)抽料の密度、(12)粒子の形状に対応した係数(球は3、円柱は2、シートは1で、焙煎コーヒー豆粉砕物粒子は3)、(13)時間、

 

ちなみに、これらの式の解は、難しくて高度な微分方程式を使わなくても、ラプラス変換法を使って求めることができるそうです。

充填層抽出器における向流抽出の様子は、初期濃度と抽出因子、粒子代表径と有効拡散係数が分かれば推算できるようです。