溶解について

水は、色々な物質を溶かします。コーヒーの醸造(コーヒーの抽出ろ過)は、焙煎コーヒー豆粉砕物粒子内のコーヒー成分を水(熱いお湯)の中に溶け込ませる(or分散させる)作業だと年老いた珈琲豆焙煎屋は考えています。

Newton別冊『学びなおし 中学・高校物理』 (ニュートン別冊)

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  • 作者: 
  • 出版社/メーカー: ニュートンプレス
  • 発売日: 2019/04/18
  • メディア: ムック
 

水に溶けるという現象 | 溶解 

100㏄(100g)の水の中に砂糖10gを入れてスプーンでかき回すと、白い砂糖が水に溶けて透明になって行き、最終的に見た目は水と変わらなくなります。これが、砂糖(物質)が水に溶けるという現象だと理解しています。

ちなみに、砂糖が溶けている水の重量は、もともとの水の重量(100g)+砂糖の重量(10g)=110gとなっていて、水と砂糖の合計質量は変化していないので、砂糖自体はなくなっていないということになります。

水に溶けた砂糖が目に見えなくなる理由ですが、水分子の働きで砂糖分子同士の結びつきが切られてしまって、砂糖分子が小さい分子にバラバラになってしまって、砂糖が見えなくなるからだと50数年前に使った中学校の理科の教科書に書いてあったような気がします。

 

溶解 | 無色透明 | 有色透明

砂糖が水に溶けてしまうように、物質が目に見えない小さな粒子になって、液体の中に散らばってしまう現象が溶解だと年老いた珈琲豆焙煎屋は理解しています。

砂糖が溶けている水では、水の分子も砂糖の小さくバラバラになった分子も、一様に広がってお互いに混ざりあっているので、時間が経過しても透明のままです。

白砂糖を水に溶かすと透明な砂糖水となりますが、色のついているコーヒーシュガーを水に溶かすと色のついた砂糖水が出来上がります。しかし、色がついている砂糖水でも、透明な砂糖水と同じように向こう側がよく見えます。

色がついているコーヒーシュガーの砂糖水でも、向こう側が透けて見えるなら、コーヒーシュガーが水に溶けているということになると、中学校の理科の教科書に書いてあったと思います。

一般的に、色のついていない透明を無色透明、色のついている透明を有色透明と呼んでいるようです。

 

水溶液

WIkipedia 曰く、

『水溶液とは、物質が水(H2O)に溶解した液体のこと。つまり、溶媒が水である溶液。水分子は極性分子なので、水溶液の溶質となる物質はイオン結晶もしくは極性分子性物質となる 』

一般的に、水溶液の特徴として、「ものが水に溶けて小さな粒になって、水全体に広がって行く」、「無色でも、有色でも透明である」、「時間が経過しても溶けている物質は水と分離しない」、「水溶液では、溶質が均一に溶けている。(どこでも、同じ濃さ)」、「溶質が水に溶けて水溶液になっても、質量は保存されている/溶質+水=水溶液の質量」などが知られています。

ちなみに、牛乳や泥水のように、透き通っていない液体や時間が経過すると粒が底にたまってくる液体は、水溶液とは呼ばないと思います。 

 

溶質 | 溶媒 | 溶液

年老いた珈琲豆焙煎屋が子供だった頃、砂糖水は美味しい飲み物でした。砂糖水は、砂糖を水に溶かした飲み物でした。

砂糖が水に溶けている砂糖水の場合、砂糖のように水に溶けている物質を溶質、砂糖(溶質)を溶かしている水(液体)を溶媒と呼んでいます。そして、砂糖水のように、溶質(砂糖)が溶媒(水)に溶けている液体全体を溶液と呼んでいます。

砂糖水のように、水を溶媒としている液体は、特に水溶液と呼ばれていて、砂糖水の場合は、砂糖水溶液と表現しています。

ちなみに、砂糖のような固体でなくて、二酸化炭素が溶けている炭酸飲料水のように気体が溶けている水溶液もあります。