70歳老人の食品学雑記帳

食品学を正式に学んだことの無い70歳の老人が、独断と偏見による食品学を書き綴っています。

コーヒー有効成分抽出に関する簡単な妄言

原料中の成分を溶媒を用いて分離する操作が抽出操作で、原料が液体の場合は液液抽出、原料が固体なら固液抽出と呼んでいます。

ちなみに、コーヒー有効成分抽出の場合、原料は焙煎コーヒー豆粉砕物で溶媒は水(お湯)ですから固液抽出(solid-Liquid extraction、percolation)です。

 

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石油化学工業で重要なのは液液抽出ですが、原料の大部分が固体状の農畜水産物である食品加工においては、固液抽出が欠くことのできない単位操作の一つだと考えられています。

なお、固液抽出には、溶媒を使って固体表面の付着成分を回収したり除去したりする洗浄(Washing)の操作も含まれます。

コーヒー成分の抽出は、焙煎コーヒー豆粉砕物中のコーヒー有効成分を水(お湯)という溶媒を用いて分離する操作です。そして、コーヒー有効成分の抽出は固液抽出ですから、溶媒(水、お湯)を用いて焙煎コーヒー豆粉砕物表面の付着成分を回収し、あるいは除去する洗浄操作(Washing)も含まれています。

 

 焙煎コーヒー豆粉砕物中のコーヒー有効成分は、固液抽出で分離回収されるわけですが、その抽出対象となるコーヒー有効成分は、焙煎コーヒー豆粉砕物組織中に不均質に分布していて、その抽出過程も複雑です。

ですから、コーヒー有効成分を効率よく抽出するには、焙煎コーヒー豆粉砕物組織内におけるコーヒー有効成分の存在形態、性状を理解して、コーヒー豆の焙煎、焙煎コーヒー豆の保存熟成、焙煎コーヒー豆の粉砕などの前処理を適切に行うことが極めて需要だと言われています。

 

また、焙煎コーヒー豆粉砕物中には、コーヒー有効成分以外の成分も含まれています。そして、それらのコーヒー有効成分以外の成分も程度の差があっても抽出されるる可能性もあります。

ということで、コーヒー有効成分の抽出に当たっては、収率と選択的分離のバランスに配慮する必要もあると言われています。

 

食品成分の抽出に使われる溶媒は、人体にとって安全である必要があります。水は人体にとって安全な溶媒です。

コーヒー有効成分の抽出に使う溶媒は水です。それも熱く沸かしたお湯が使われているわけですから、人体には安全です。

ちなみに、コーヒー有効成分の抽出以外でコーヒーに関係する抽出操作として、コーヒー豆(コーヒー生豆)カフェイン除去が知られています。

年老いた珈琲豆焙煎屋夫婦が営むエカワ珈琲店の場合、全工程で水を使うスイスウォーターシステムで処理した安全性の高いカフェインレスコーヒーを仕入れています。

超臨界二酸化炭素を使って処理したカフェインレスコーヒーも、安全性の高いカフェインレスコーヒーだと言われています。