70歳老人の食品学雑記帳

食品学を正式に学んだことの無い70歳の老人が、独断と偏見による食品学を書き綴っています。

コーヒー清澄液の濾過

ろ過をWikipedia で調べると、以下のように解説してくれていました。

液体または気体に固体が混ざっている混合物を、細かい穴がたくさんあいた多孔質(ろ材)に通して、穴よりも大きな固体の粒子を液体または気体から分離する操作である。

Wikipedia 曰く

ろ過は科学実験や化学工業などで用いられる操作であるが、家庭でろ紙を用いてコーヒーを入れたり、真空掃除機で吸った空気からゴミを分離するのもろ過の一種である。

液体混合物を通すための多孔質として、古典的には紙(セルロース)でできたろ紙(フィルター、filter paper)を使うことが多い。セルロースは最も一般的なろ紙の素材であるが、用途に合わせて種々のろ紙が開発・実用化されてきた。ろ過で使われる多孔質はより一般的にろ材(濾材、ろざい)と呼ばれる。

一般に、ろ過をした後にろ紙上に残る固体を残渣(ざんさ、residue)、もしくはろ物(濾物、ろぶつ)、ろ紙を通過した液体をろ液(濾液、ろえき、filtrate)と呼ぶ。空気をろ過して清浄にするためのろ材はエアフィルタと呼ばれる。

 

食品工業における濾過

食品工業で使うろ過は、織布などの多孔質物質に固液系混合物を流し込んで、織布などの多孔質物質の細孔で懸濁固体を捕捉分離して液体は流出させて、湿潤固体と液体とに固液分離する操作ということになると思います。

一般的に、懸濁固体を捕捉する多孔性物質を炉材(ろざい)、固液系混合物をスラリー、流出させる液体(清澄液)を炉液(ろえき)と呼んでいます。炉材を通して炉液を流すのに、重力・加圧・真空圧・遠心力を使用するようです。

濾過の進行に伴って炉材の表面に懸濁固体が堆積して行き、その懸濁固体が炉材の役割も担うろ過型式をケーク濾過と呼んでいて、最も広く利用されているろ過型式だと考えられているようです。

濾過が進行しても濾過ケークが出来ず、懸濁固体が炉材の細孔によって捕捉分離されるろ過型式を清澄濾過と呼んでいます。 

清澄濾過とよく似ていますが、極微粒子を含むスラリーの分離を目的とするろ過型式を精密ろ過と呼んでいるようです。精密ろ過は、液体食品の除菌などで使われています。

 

一杯のコーヒーを淹れるためのろ過

焙煎したコーヒー豆は食品ですから、一杯のコーヒーを淹れるためのろ過は、固体と液体を分離するためのろ過(固液分離)です。

一杯のコーヒーを淹れるためのろ過型式は、ケーク濾過だと年老いた珈琲豆焙煎屋は確信しています。

一般的にケーク濾過は、ろ材の細孔と同じくらいかそれよりも大きい粒子径を持つ懸濁物質がろ材面で捕捉分離して濾過ケーク層を形成して、生成した濾過ケーク層の持つ微細な細孔構造が、その後のろ過にろ材として働くので、ろ材自体の細孔よりも小さい懸濁粒子でも分離されつつ濾過が進行して行く仕組みになっていると年老いた珈琲豆焙煎屋は考えています。

 

コーヒーの抽出とケーク濾過

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ハンドドリップによるコーヒーの抽出ろ過プロセス(コーヒー醸造工程)は、焙煎コーヒー豆粉砕物粒子と熱湯(水)を適当な比率で混ぜ合わせて(接触させて)、その混ぜ合わせた混合物をフィルター(紙や布)を使って、コーヒー成分抽出済みの焙煎コーヒー豆粉砕物粒子残渣とコーヒー成分が溶解しているお湯(コーヒー清澄液)に固液分離するプロセスだと年老いた珈琲豆焙煎屋は考えています。

そして、その固液分離する濾過の型式は、フィルターとフィルターの面に堆積する焙煎コーヒー豆粉砕物粒子残渣(濾過ケーク)層によって濾過されるケーク濾過だと考えているわけです。