70歳老人の食品学雑記帳

食品学を正式に学んだことの無い70歳の老人が、独断と偏見による食品学を書き綴っています。

【珈琲反応】コーヒー豆加工処理操作と品質変換

専門書によると、食品の各種加工処理操作は、広義には物理的、化学的、生物的品質変換を行っていくことを目的としていて、物理的変換操作と化学的・生物学的変化操作に分類できると説明されています。

物理的変換操作は機械的・拡散的・熱的操作で、洗浄、浸漬、泡沫化、混練、沪過、抽出、晶析、冷凍、解凍、濃縮、乾燥などが、それに該当する変換操作です。

化学的・生物学的変換操作は反応的操作で、化学反応、酵素反応、微生物反応、殺菌、クッキングなどが、それに該当する変換操作です。 

 

コーヒー豆は多成分で構成されているので、複雑な構造・性状を持っているので、目的とする品質変換中に、目的としない品質変換が発生することが多々あると思います。

コーヒー豆の精製中でも、コーヒー豆の保存中でも、コーヒー豆の焙煎中でも、焙煎したコーヒー豆の保存中でも、目的としない品質変換は発生するわけですから。

そして、これらの目的としない品質変換を、品質劣化、変質、変敗と呼んでいます。

 

食品の品質変換の問題点について、1990年代の知識ですが、食品は性状・成分などが複雑で取り扱い難いものが多くて、食品を各種品質変換すると、細胞の破壊、含水率の変化、タンパク質の変性など、いくつかの現象が並発・連起して、特に加熱処理をすると、酵素・微生物が関与する品質変換と比べると一層複雑になると考えられます。

例えば、簡単な物理的加工処理操作である食品の乾燥操作でも、水分の蒸発以外に、芳香成分の蒸発、色・味の変化、表面収縮、復水性の変化、細胞構造の変化などが起こります。

 

コーヒー豆焙煎という加工処理操作を考えてみても、コーヒ豆焙煎中に様々な品質変換が発生しているはずですが、コーヒー豆焙煎中に発生しているすべての現象を理論的に解明して速度式を求めて理論的な取り扱いを行うことなど不可能です。

ですから、代表的な物理的性状、成分変化を測定して、大雑把に速度式を設定しています。(年老いた珈琲豆焙煎屋の場合は・・・)

2010年代に入って注目を浴びている焙煎プロファイル曲線は、その代表的な速度式だと年老いた珈琲豆焙煎屋は考えています。

 

ちなみに、焙煎プロファイル曲線のような大雑把な速度式を設定する時に問題となるのは、次の2点だと思います。

(1)コーヒー豆焙煎操作においては、様々な物理的性状や成分の変化が発生するわけですが、それらの中の何に着目して焙煎プロファイル曲線で使う速度データとするのか。

(2)得られた速度データを、焙煎プロファイル曲線でどのように使用するのか。