70歳老人の食品学雑記帳

食品学を正式に学んだことの無い70歳の老人が、独断と偏見による食品学を書き綴っています。

ポリフェノール成分と変色

植物性食品変色の主要な原因の1つが、水溶性色素です。

植物性食品の水溶性色素で知られているのが、カテキン(無色)、フラボン(黄色)、アントシアニン(赤色)で、ベンゼンなどの芳香環(六角形)に直結した幾つかのフェノール性水酸基を持っている化合物(物質)です。そして、ベンゼン環を含んでいる安定した化合物のことを、芳香族化合物と呼んでいます。

これらの水溶性色素は、ポリフェノール化合物(orポリフェノール成分)と呼ばれていて、水やアルコールなどの極性溶媒にはよく溶けるけれども、石油エーテルなどの非極性溶媒には溶けないという性質を持っています。

f:id:ekawa:20200124182450p:plain

ベンゼン

ポリフェノールは、ほとんどの植物に存在する苦味や色素の成分で、自然界に5,000種類以上あると言われています。

抗酸化作用のあるビタミンCやビタミンEと同じように強い抗酸化作用( 活性酸素などの有害物質を無害な物質に変える作用)を持っていて、動脈硬化など生活習慣病の予防に貢献すると言われています。

また、ポリフェノールの種類により、独自の機能性を持っているようです。ポリフェノール成分は水に溶けやすい性質があるので、比較的短時間で作用しますが、長期間効果は持続しないので、毎日こまめに摂取する必要があると考えられています。

 

ポリフェノール成分は、食品の加工中や保存中に、酵素酸化や自動酸化による褐変、金属イオンや窒素化合物との反応による着色、アスコルビン酸による退色、濁りや沈殿生成によって食品の変色を発生させます。

それに加えて、食品の品質に悪影響を与える、味や香りの劣化、栄養価の低下などを引き起こします。

しかし、コーヒー、紅茶、チョコレートでは、原料に含まれているポリフェノール成分の褐変反応を積極的に利用して、その品質向上をはかっています。

 

食品に変色をもたらす代表的なポリフェノール成分として、アントシアニン、カテキン、カカオポリフェノール、ルチン、フェルラ酸、コーヒーポリフェノール(クロロゲン酸)、クルクミン、ショウガオールなどが知られています。

ということで、代表的なポルフェノール成分が多く含まれている食品を書き出してみました。

(1)アントシアニン・・・赤ワイン、ブルーベリー、ぶどう

(2)カテキン・・・・・緑茶、紅茶

(3)カカオポリフェノール・・・チョコレート、ココア

(4)ルチン・・・・・玉ねぎ、かんきつ類、そば

(5)フェルラ酸・・・玄米

(6)イソフラボン・・・豆類

(7)コーヒーポリフェノール(クロロゲン酸)・・・コーヒー

(8)ショウガオール・・・・・生姜

 

ポリフェノール成分の大半は、糖と結合した配糖体(グリコサイド)として存在していると言われていて、その配糖体には、水酸基にグリコサイド結合したO-グリコサイドと、A,B環に直結したC-グリコサイドがあると言われています。結合糖している糖は、単糖類から3糖類だと言われています。