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和歌山暮らし

和歌山在住60数年の零細生業ハパママ店経営者が、和歌山の日常を発信しているつもりです

町は変わるものだから

地域経済

エカワ珈琲店が商売を営んでいる町、和歌山市、和歌山県の県庁所在地なのですが、毎年のように人口が減少しています。

 

和歌山市のお城周辺には、県庁・市役所、それに国の出先機関の建物が集中しています。

だけども、お城周辺のビルは空室だらけ、街を歩けば、空店舗の貼紙がやたら目に付きます。

過去に繁栄を誇った中央商店街も、和歌山のお城周辺に位置するのですが、シャッター商店街の一歩手前で、何とか商売を続けているといった状況です。

 

私(エカワ珈琲店の店主)は、和歌山のお城の近くで半世紀以上暮らしています。

30年前、自動車1台分の青空駐車場を借りるのに、毎月2万円~3万円くらい必要でした。

それが、現在でも、毎月1万5000円未満で駐車場を確保することができます。

 

テナントの賃料などは、30年前の半額くらいの水準になっているのですが、それでも借り手を探すのが大変みたいです。

 

でも、考えてみれば、道路交通網が整備されて、大阪という大都市との距離が短縮されたわけですから、現在のような状態になるのが当然なんだろうと理解できます。

 

昭和30年代、高度経済成長の時代、和歌山市には住友金属・花王石鹸・三菱電機といった大企業の工場や、地場の化学工場などが立地していて、人口が増え続けていました。

高度経済成長が終了しても、県庁所在地の町ということで、企業の支店・営業所の集積などで人と資本が流入して、町の成長が続いていたわけです。

 

それが、道路交通網が整備されて便利になると、ここ和歌山市に拠点を設置しなくても、大阪に拠点があれば、それで十分に目的が達成できるようになったのだと思います。

和歌山市に拠点を設置するメリットが無くなれば、企業の支店・営業所は統合されて、和歌山市から撤退していきます。

 

都市が成長する条件の1つに、企業の支店・営業所の集積があるわけですから、企業の営業拠点が撤退すれば、町の成長も止まってしまいます。

その結果として、和歌山のお城周辺で、空室・空店舗の貼紙が目だっているのだと、エカワ珈琲店は考えています。

 

和歌山県のお隣、大阪も、東京・大阪間の鉄道が電化されて、特急列車が走るようになって、東京からの日帰り出張が可能になった時期から、成長の鈍化が始まったわけです。

 

お城周辺では、空室・空店舗の貼紙が目だっていますが、和歌山市全体が衰退しているわけでは無いみたいです。

住友金属・花王石鹸・三菱電機、それに輸出中心の地場の中小企業なんかは、元気一杯です。

 

従業員が数十人未満の地場企業でも、中国や東南アジアと取引している企業は、忙しそうにしています。

ですから、決して和歌山市に活気が無いのではなくて、町のあり様が変わってきているだけなのだと思っています。

 

商人の寄り合いで、ある年齢になったら店じまいして、テナントを募集して、その賃貸収入と年金があれば、まあまあ優雅な生活を送れるだろうなどと語り合っていたのは、今は昔の話になってしまいました。

エカワ珈琲店なども、今は昔の部類です。

 

しかし、時代が変わってしまって、町のあり様も変わってしまったわけですから、エカワ珈琲店の場合も、町の変わり様に合わせて、変わっていく必要があるのだと思っています。

長期間、町のあり様が変わらなければ、その町は本当に衰退してしまうわけですから、『町は変わっていくもの』と認識すべきだと思っています。