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和歌山市で暮らして来ました。これからも・・・

生まれてから65歳の今まで、和歌山市で暮らして働いて来たエカワ珈琲店の店主が、地元の話題を綴っています

和歌山市で商売を営むなら

「何か商売をやってみたい、流行(はやり)そうな商売、何かないだろうか」というような会話、ふとしたことで耳にしたりします。

尋ねられている人、何か商売に詳しい人なんだろうと思うのですが、そのひとが、「東京で流行っている商売を和歌山市に持ってくれば、絶対に流行るに決まっているよ」と答えたりしているわけです。

 

 

何年か前のエカワ珈琲店なら、「それは、その通りだ」と思ったものですが、現在は違います。

東京という営業コストの高い都市で繁盛していても、和歌山市のような営業コストの低い町で、同じように繁盛するとは限りません。

というよりも、まず無理だろうと思っています。

 

同じ形態の店舗を営むなら、開業・営業継続に必要な費用は、東京よりも、間違いなく和歌山の方が安くなります。

単純に考えれば、コスト(費用)が安くなる分、和歌山で営業するほうが利益が出るわけです。

しかし、東京の商売を、ここ和歌山市に持ち込んで来て、多額のお金を使って開業にこぎつけても、しばらくすると閉店という事例を何件かこの目で見ています。

 

何故なんだろうと考えて、考え続けていると、それは需要が少ないからだという結論に達するわけです。(簡単に言えば、供給ミスなのだと思います)

競争の厳しい東京で繁盛する店ですから、繁盛するための仕掛けを凝らしているわけで、その分、コストが高くなっているのですが、大きな需要が存在しているので、採算が合うのだと思います。

 

和歌山のような地方の町では、需要が限られています。

お金を使って都会的な店を作ってみても、需要がなければ(相当に供給を工夫しなければ)、思うように利益を上げることができません。

需要にあわせた(供給の仕方に合わせた)コスト構造になっていなければ、採算を取れるはずがないわけで、それが、東京を和歌山に持ってきても、上手く事が運ばない主たる原因なのではと考えています。

 

スターバックスやドトールコーヒーといった有名な喫茶店チェーン、東京・大阪・名古屋といった大都市で繁盛していても、なかなか和歌山市に進出してこなかったわけです。

理由は、和歌山市には、スターバックスやドトールコーヒーといった有名な喫茶店チェーンを受け入れる文化が存在しなかったからだと聞いたことがあります。

ですから、ある程度名前が知れ渡って、一般化してから和歌山に進出して来たのだと思います。

 

エカワ珈琲店の商売、東京の物真似ではないのですが、大阪や京都という大都市に存在していたコーヒー豆小売店の物真似ですが、和歌山市では物珍しい商売でした。

そして、家庭や職場の焙煎コーヒー豆需要ですが、当時の和歌山市には結構存在していました。

ですから、20年近く前、開業当初の頃、物真似商売でも結構繁盛したものです。

 

しかし、現在は、そうは上手く運びません。

和歌山市で商売を営むなら、和歌山市の事情に合わせなければ、商売を営み続けることが不可能な時代になっています。

 

エカワ珈琲店の場合、初期投資の回収は10年以上も前に終わっているのですが、持続的に、この町で営業していくために、和歌山市のおかれている情況や事情を、冷静に観察しながら、それらに合わせた商売をしていかなければと考えている今日この頃です。

 

【2007年6月29日に投稿した記事です】